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執筆者の写真Frontier Valuation

「火」の印象が強かった2024年

2024年もあと数日を残すのみであり、今日27日金曜日が年内最終営業日という会社も多いのではなかろうか。 2024年は「火」の印象が強かったように思う。 元日から能登半島での大地震に見舞われ、輪島の朝市通りでは大火が発生した。 翌2日には、元日の地震で沈鬱なムードの中、夕方テレビを見ると、羽田空港で何かが燃えているという速報が。最初は燃料供給施設のトラブルかなにかと思ったら、日本航空のA350が炎上しているという情報が入り、さらにしばらく経つと、海上保安庁機と衝突したという情報が入り、驚くばかりだった。


秋以降は火災の発生が多く、中には放火などの犯罪もあるが、失火も多いようで毎日のように火事のニュースが報じられている。屋外に設置したIoTセンサーで毎日観察しているが、このところ、湿度30%以下の乾燥した日が多く、火災には注意が必要である。 能登半島の地震は1年が経過しようとしているのに、水害の影響もあってなかなか進まないと聞く。現地のボランティアに行った人の話では、地理的に金沢などの主要都市から離れているうえ、道路の損壊が激しくて、交通インフラ自体が未だに厳しい状態にあることが要因のひとつではないかという。日本では災害が多い国ではあるが、台湾など諸外国が被災者支援に知恵を絞り、的確な支援体制を整えているのに比べ遅れを取っているという。 例えば、避難所ひとつにしても、プライバシーや快適性に対する配慮が全く違い、日本のように体育館の床に直に寝そべるようなことがないのだという。自民党総裁選で被災者支援に目を向けた石破氏が自民党総裁になり、内閣総理大臣に就任したが、実際の災害の場面で活かされるかどうかは注目したいところである。 羽田空港の衝突事故も数日前に国土交通省の運輸安全委員会から中間報告が発表されていた。中間報告と言えども150ページ超のボリュームがありすべてを読んではいない。ただ、大事故は小さなスレットで起こるミスの穴を何重にも突き抜けたときにおこると言われているが、本当にその通りの状況で起こった感がある。残念ながら海上保安庁機の乗員に犠牲が出てしまったものの、日本航空機の搭乗員には犠牲者が出なかったことは幸いだった。 日頃のリスクに対する備えが最悪の事態を回避した訳ではあるが、これもミスの穴を通さない努力があったからこそ、破局的な結果にはならなかったのだと言えるのではないか。 この衝突事故は炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を本格的に採用した大型旅客機の初めての全損事故で、頑丈で燃えにくいと言われたCFRPには延焼しにくいのではないかと思っていたのだが、結局は全焼に近い状態で、さらに微小な繊維が粉塵化し、消防など救助活動をする人々に害が及ぶリスクも報告書の中では指摘されていた。 蓄電池やソーラーパネルはそれ自体が火災を引き起こしたり、火災になった時の悪影響が指摘されていたが、CFRPにも悪影響があることは初めて知った。新しい技術や製品には思わるリスクがつきものだと改めて思い知らされたところである。 2025年もいろいろと波乱は起こりそうである。 少なくとも正月くらいは平穏に過ぎてくれればと思うところである。 皆様、良いお年をお迎えください。  

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