先週、先々週にかけて地域のイベントだ相次ぎ、お手伝いとして参加しました。 朝はラジオ体操、夜は前のイベントの残務整理と、次のイベントの準備といった感じで、朝から晩までといった感じでした。おまけに昼間は極めて厳しい暑さときてますから大変です。 8月5日の日本経済新聞朝刊に「変わる夏休み 無料では続かない」という記事が出ていました。花火大会や夏祭りが資金難で、花火大会で有料の特別席を販売する等、あの手この手で生き残りを図っているといった動きが紹介されていました。 各地で開催されるイベントは無料でも楽しめるのが魅力ですが、人や物が動くには必ずコストがかかります。それが行政の補助だったり、企業の協賛金だったりします。
地域のイベントの場合はどうしても大企業よりは地元の中小企業にお願いすることになるのですが、特に地方は地域が衰退して気前よく協賛金を出せるような企業も少なくなっていますし、行政の補助をもらうとその分できること、できないことの縛りがきつくなります。また、物にはお金を出すけど人には出さないというスタンスです。代わりにクラウドファンディングという手段も最近は使えるようになってきていますが、底辺を支えるのはタダで働いてくれるボランティアのチカラというのが現実です。 そうなると準備には協力しないで楽しむほうだけで参加した方が得ですので、地域おこしに意欲のある人が買って出るということになります。いま、日本の高齢化率は3割弱ですので、頑張ってくれるのは比較的高齢の方が多いのですが、人口自体が減っていますし、年齢が若くなるにしたがって”タイパ”重視で無駄なことはしないという人も増えていますから、長い目で見れば衰退傾向であることは間違いなさそうです。
大きなイベント、競争力のあるイベントはクラウドファンディングでお金を集められますがそうでない地域のイベントや風習などはお金もない、それ以前に担い手がいないという問題に直面します。自治体などではイベントを町おこしの起爆剤にしようといった政策がとられることも有ったりしますが、効果があるのはイベントの時だけ、イベントの多発で地域の人がイベント疲れを起こして、結局は効果がない或いは逆効果だったという話も聞きます。
物量が不足ならせめてバーチャルの世界でアバターに受け継いでいってもらうか、最も地域のイベントが忘れられても、他に娯楽がある時代だからそれで済むのか。楽しいことがたくさんあるのは結構なのですが、そこで汗を流す人がいて、やりがいだけが報酬で動いていることも忘れないで欲しいというのが正直な思いです。 --この手の記事にはアクセスがほとんどないのが常ですのでもしかすると誰にも読まれないかもしれませんが。
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