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Hideyasu Matsuura

SNS広告の信頼性~一部SNSは詐欺広告の無法地帯

更新日:2023年11月10日

最近、SNSに関するユーザーからの不満の声が大きくなっています。 2000年代に登場したTwitter、Facebook、Youtubeなどは、登場時はシンプルでありながらも斬新なサービスで、画期的だと感じられました。しかし、最近では曲がり角を迎えているように感じられることが少なくありません。

Twitterはイーロン・マスク氏によって買収され、商標名までXに変更されました。それ以前にもTwitterの文化を変えるような機能の改定がいくつか行われていました。これらの改定が良い方向に向かうのか、悪い方向に向かうのかは数年後にならないとわからないでしょうが、現時点では快い改定には感じられないというユーザーもいるようです。

広告で成り立っているSNS Facebookについても、広告の多さが指摘されています。広告が多すぎて身近な人の声がかき消されてしまうケースもあるようです。無料のサービスは広告で成り立つものですが、広告ばかりではSNSを使う意味がないため、バランスが肝心です。しかし、最近はそのバランスが失われているように感じることが増えています。

Facebookの広告問題

また、広告の質にも問題があります。昨日、外出中に車を運転しながらradikoで東京のラジオ局の番組を聴いていたところ、番組の出演者もFacebook上で自身の名前をかたる投資関連の偽広告が出ており、迷惑していると話していました。こうした広告は詐欺広告が多く、LINEで友達になって数十万円を出資させ、儲かっているように見せかけて高額の手数料を要求し、手数料を支払った後に行方をくらませる手口(つまり手数料詐欺)だと言います。

最近では、Facebookのタイムライン上に株式取引でよく目にするローソク足チャートの見方という広告がよく現れています。有名な経済学者や実業家、投資家、証券会社などの名前を変えながら同じ内容の広告が頻繁に現れます。クリックするとLINEアカウントへ誘導されるため、おそらく詐欺へのゲートウェイとみても良いでしょう。

そのラジオ番組によれば、ラジオやテレビなどの公共の電波に乗せる広告は放送局以外の第三者による厳しいチェックがあるとのことですが、SNS、特にFacebookに至っては実業家の前澤友作氏が、自分の名前を騙ったなりすまし投稿に対処するように会社側に申し立てを行ったにもかかわらず、適切な対処を怠っているとしてFacebook社を提訴している例もあるように、審査がないか、あるいはルーズなチェック体制で悪質な広告に対処する術がないのではないかとの疑惑もあります。これではもはや野放しと言っても過言ではないでしょう。

Facebookだけでなく、SNS全体において閲覧数や支持者の多い投稿が優先的に表示され、検索でヒットしやすくなるといった特性があります。これにより、世の中の流れはわかりやすくなりますが、質の悪い情報が溢れて真に有益な情報が埋もれたり、迷惑行為の動画が話題になり、第三者に損害を与えたり、社会に不安をまき散らしたりといった弊害が生まれています。SNSはエコシステムとは言い難い側面もあるのですね。誰かが介入することもいいことではないが、SNSの仕組みの中では自浄作用は期待できそうにありません。

このジレンマにこれからもずっと向き合っていかなければならないのでしょうか。 SNS広告の信頼性に関して、運営会社が放置を決め込まずに、SNS全体が瓦解しないよう祈るばかりです。

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