機械設備評価の世界に入ってだいぶ日にちがたちましたが、直接機械設備に触れる機会はなかなかありません。評価のご依頼を受けてもその分野はとても幅広く、私の経験だけでも種類を数えるともう指折りで数えられないくらい。一つの分野の機械に特化するのはなかなか難しいです。
それでも、少しでも身近にしたいと見本市などに出かけています。 先日出かけたJIMTOFでファクトリーサイエンティストというものに出会い、興味を惹かれ、いろいろ考えた末、申し込んでみました。
JIMTOFで出会う
JIMTOF2022が去る11月8日(火)~11月13日(日)6日間、東京ビッグサイトで開催されました。
こちらの記事 https://www.frontier-valuation.com/post/columns779 でもご紹介したように、今回は「スマートファクトリー」の展示が目立ちました。
そんな中、ヤマザキマザックのブースで「ファクトリーサイエンティスト」というものが紹介されていました。ファクトリーサイエンティストとは、中小規模の製造業の構成員がIoTデバイスによるエンジニアリング、センシング、データ解析、データ視覚化、データ活用の知識を身に付けて、データを軸に経営判断を素早くおこなうアシストをおこなう人材のことを言います。なんだか難しそうだけど興味を引かれるものはあるなぁと思っていたところ、スタッフの方にお声がけいただき、受講者は製造業の従業員だけでなくホワイトカラーの方もおられ、事務の仕事でも役に立つことは多いとのことでした。年明け1月から養成講座が約1ヶ月に渡って開催されるとのことでした。興味を惹かれるものの、ASAのPOVの話があった時のように「これだ!」と思って乗りかかるまでの勢いはありませんでした。
帰路の車内で
帰りの新幹線の中でファクトリーサイエンティストのことが気にかかり、早速iPadで検索してみました。内容としてはマイコンボードやクラウドサービスなどを駆使して工場内のデータを見える化し、生産の改善につなげること。機械設備評価で言えば、経済的退化(E/O)や超過資本コストのエヴィデンストしてデータが活用できるかもしれないと思いました。ただ、短い期間でのデータ収集には困難があるとは思いますが。 使用するマイコンボードは安価なもので、最近はM5stackなどが人気とのこと。 とりあえず、受講するかしないかは別にしてマイコンボードに触れてみようとそのときは思い立ちました。
そして申し込み
12月になってファクトリーサイエンティスト協会のサイトを見ると残席少々とのこと。M5シリーズをいじっていてわからないことも出てきました。また、1月に予定していた案件はどうやら先送りの雰囲気で、予想よりは時間ができそうな見込みになり、受講を決めました。
講義は毎週1回、計5回で受講料は12万円+税。どちらも少々重そうな負担ですが、何か見つければ儲けものです。
12月下旬に教材が届く予定で、その前にSlackに登録しておくことや、マイコンボードが接続する無線LAN環境を整えていくこと、クラウドサービスなどのアプリを入れておくこと、MQTTプロトコルが使用可能にしておくことなど準備をするように指示がありました。
全体的にそれほど難しいことはなく、MQTTサーバーへの接続確認が少々手こずりましたが、このMQTTというプロトコルがIoT、M2M時代を支えていると言われているそうで、改めて知らないことの多さを思い知らされました。
教材が到着
教材は12月22日に届きました。中に入っていたのはWioNodeというマイコンボードとセンサー類。なんだかこれだけでテンションが上がってきます。M5stackと同じようなものでGrove規格のセンサーを接続してデータを収集するようです。 M5Stackにしても千円~1万円もしないマイコンボード、数百円~高くても数千円のセンサー類、こんな安価なものがIoTの一翼を担うものだと考えると、凡人に縁遠いものではなく、やはり触れてみてよかったのかなと思います。
資格や肩書きなど、若い頃はこだわりましたが、そんなものはもうどうでも良く、何か社会のお役に立つことをできる知識や能力を得たいのが今の願い。講座が始まるのを指折り数えて待ちたいと思います。
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