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  • 執筆者の写真Frontier Valuation

財務諸表からみえるAI×IoTの世界

更新日:2018年11月21日

先日、静岡県立大学の社会人講座「ケースで学ぶ経営分析 ~財務諸表からみえるAI×IoTの世界~」を受講した。

IoT(Internet of Things)やAI(人工知能)は、今いちばんホットな分野である。 そんな企業がどんな特性を持っているか、財務諸表から読み解く方法についての講義であった。


経営分析のフレームワークとして ・「財務諸表」の構造を理解すること ・「分析手法」を身につけること ・「経営戦略」を理解すること が必要である。

 例えば、経営戦略として企業のタイプによってどのような経営戦略を持ち、どのように投資を行い、その資金調達がどうなっているかは、業種によっても異なる。

 電力、ガス、鉄道などインフラ系の企業の場合は負債中心の資金調達となるのに対して、AIやIoTの企業は資本と負債の組み合わせに寄ることが多いという。

 資本を調達する手段として思い出すのが株式市場である。アメリカのテスラモーターの場合は損益計算書において赤字を出し続けているが、資本剰余金が流入することによって潤沢な資金が得られているという。

 資本剰余金は株主払込資本のうち資本金以外の部分を言うので、すなわち、高い株価によってもたらされる。そしてその高い株価を維持するためには期待値を高める必要がある。テスラはメディアからの注目度が高く、しかも高い期待値を維持しているところが非凡である。

 近年、工場や生産設備を持たないファブレス経営が流行しており、その多くが知的財産を活かして高収益をあげている。  もちろんファブレス企業だけではモノができないから、OEM企業がなくてはならない。したがって機械設備がなくなるということはないだろうが、主導権を握るのはファブレス企業であることに間違いない。  しかし、一部ではファブレス企業が製造業者に無理を強いており、ほとんどの製造業者が収益をあげられない業界があるという事情も仄聞している。

 我々も有形資産の世界に固執してばかりではいけないと言うことであろうか。  

米国鑑定士協会 認定資産評価士(機械・設備) 松浦 英泰


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